スーパーカブ50カスタム 1995

暇だし、スーパーカブ50カスタム 1995の事を振返っておくか。1995と言っているだけあって、多分この年に購入しました。当時私は街金でアルバイトをしていて、クルマで通っていた。そんな時に小さなリサイクルショップでスズキのバーディーを見付けたのである。これ買って通勤するか…と思って次の日に買いに行くも既に売れてしまっていた。欲しい衝動は止まらず、結局新車のカブを買いにいく事になったのである。

原付を買うのにスクーターと言う選択は全く考えていなかった。丈夫で長持ちスーパーカブの一択です。リサイクルショップのバーディーは目茶苦茶安かったから買うかと思っただけです。趣味性は全く無かったな。Yさんに相談したら、知っているバイク屋さんを紹介してくれて、前年生産モデルを安く出せると言ってくれた。

当時、スタンダード・デラックス・カスタムの3種類があって、真ん中のデラックスの前年モデルが、1995年のスタンダードモデルよりも安いと言う事で購入したんですよ。確かお袋に現金を借りて購入です。覚えているのは、スタンダードは右側にしかミラーがないけど、デラックスには左側にも付いていると言う事です。このふたつの差はどうでも良い状態でした。

このデラックスで通勤し始めたのですが、これが乗っていて楽しい。自分の中でちょっと趣味要素が加わったわけです。世の中的には、リトルカブは発売されていなかったけど、ちらほら女性ユーザーも現れてきた時代でした。

だけど、周りには評判が悪かった。勤め先のおばさんには、若いんだから(当時私は20代)もっと洒落たもの乗りなさいよ。なんて言われる始末。ブームが来ているのは知っているけど、ノーマルで乗る事ないじゃん。などと同世代にまで言われていました。頭に来たから?俺はカブが大好きになった。だから名前を付ける。その名はみゆきだ。ちなみにみゆきはそのおばさんの名前でした。みゆきさん(親子ほど歳が離れていた)だと思ってかわいがるね…などと言って楽しんでいたな。

ところが納車後すぐに信号無視のクルマとぶつかって廃車となってしまったのです。買った以上は無いと困るので、すぐに発注。下りた保険金で来たのが、上のグレードのスーパーカブ50カスタム 1995だったわけです。これまた周りからは、しょぼい焼け太りなどと言われたものです。ところがこのしょぼい焼け太りが、私に取っては良かったわけです。デザイン的には丸めのスタンダードやデラックスの方が良かったけどね。

スタンダードやデラックスとは、明らかに別物のカスタムでした。分かりやすいところで行くと、セルがついてギヤが3速から4速になった。これは回転数が下がるし、街中の路地でもギヤの繋がりが俺好みになった。友人からはスクーター同様セルが付いていいじゃんと言われたが、今に至るまでセルはあまり使っていない。キック一発でかかるし、朝一などはキックの方がかかりやすい。セルは音が五月蝿いしね。住宅街でのスタートはキックです。その他フロントフォークの形状の違いがあるけど、俺にとってはこの4速ってのが一番の違いかな。

それからずっと我が家にあるわけだけど、一年に一度くらいしか乗らないの時もあった。有明四丁目村まで、白バイの目を気にしながら通勤した事もあった。去年まで働いていた会社に通うようになってからが、一番稼働率が高く、50のカブらしい使い方かな?

これだけ趣味として認知されているのに、いまだに新聞屋のバイク乗っているのかよ?と言う感じの人がいる。むしろ二輪に乗っていてスーパーカブっていうと、無難な選択という感じすらするのにね。

乗り始めた頃、ガソリンスタンドで読売さんですか?って聞かれた事があった。オイル交換をしていたら、本物の新聞やさんに、プライベートで乗っているの?ホンダが良いよ。ホンダは朝夕刊2往復出来るけど、スズキとヤマハは一往復半しか出来ないんだよ。なんて声をかけられた事もあったな。バイク屋さんに下取りに出すのかと言われたが、出したって高が知れている(何年か前に輸出屋が9万円で買うと言っていた。それでも9万円です)し、置いておいたって(実際は使うけど)維持費なんて微々たるものだ。2月中にはカブ2台体制になります。その話はいずれまた。